単純ヘルペスの感染ルートは人です。人と人との接触によって感染しやすくなります。
性交渉以外にも感染する可能性がありますので、ヘルペスになってしまった時は、できるだけ人にうつさないようにしなければなりません。
患部を手で触れたり、ウイルスがついたグラスやタオルからも感染しやすくなりますので、注意が必要です。
また皮膚に擦り傷などの傷がある場合や、湿疹がある場合も、小さな傷から菌が入り込む可能性がありますので、注意しましょう。

ヘルペスは感染力がとても強い菌です。特に免疫力が低下しているときに、感染しやすくなります。重症化すると高熱が出るため、インフルエンザと誤解されてしまう場合もあります。

単純ヘルペス菌は、60代以降の9割が抗体を持っていますが、現代では若い世代では抗体を持っておらず、大人になって初めて感染すると重症化する恐れがありますので、注意が必要です。

ヘルペスは性行為だけが感染ルートではない

手についたウイルス 現在は昔に比べると核家族化し、生活環境も非常に衛生的であるため、ヘルペス菌の感染者は少なくなってきています。
昔からあるウイルスで、感染ルートはヘルペスキャリアの唾液というケースもあります。

性器ヘルペスの場合、感染ルートはキャリアを持つ人との性交渉が真っ先に考えられることでしょう。
自分が感染していることに気が付かず、そのまま他人に感染させている可能性もあります。
性行為だけで感染するのではなく、唾液などからも感染するため、口や顔面などにウイルスが感染する場合もあります。

口や顔面などに感染した場合は、水膨れや水泡がいくつもでき、水泡の皮が破れると、中からウィルスを含んだ液が出てくるので、周囲にある皮膚にさらに感染させていく場合もあることでしょう。
そのためヘルペスが出来てしまったら、できるだけ接触感染させないように気をつけなければなりません。

自分の皮膚にウィルスをどんどん感染させていく場合や、他人にうつしてしまう場合もありますので、ヘルペスになったら、できるだけ患部に触れないこと、病院で抗生物質を含んだ内服薬をもらい、服用すること、塗り薬を使い周囲の皮膚に広げないことが大切です。

多家族で生活をしていた60代以降の高齢者の場合、家族から口移しで食事を貰ったり、頬ずりなどのスキンシップが感染ルートとなり、ウィルスが幼少期に感染してしまう場合もあります。
大人になって人とは接触していないのに、ヘルペスになってしまうこともあります。

何故、人と接触していないにもかかわらずヘルペスになってしまったのでしょうか。
その答えは、一度ヘルペスに感染してしまうと、体内の神経系の裏側に菌が潜んでおり、体力が衰えてしまった時、免疫力が低下した時に、再発してしまうこともあるのです。

キスでも感染する口唇ヘルペス

口唇ヘルペスになった場合は、唇に白い水泡がいくつもブツブツとできますので、自分で気が付くことでしょう。
人に感染する可能性がありますので、口唇ヘルペスになった時は、マスクを着用することによって他人への感染を予防することができるでしょう。
マスクをせずにいると、もし患部に触れた手で、誰かの肌などに触ると、その相手もヘルペスに感染させてしまうことでしょう。

口唇ヘルペスは口の周りに病原菌がありますので、くしゃみや咳などをすると、ウィルスを含む唾液によって他人に感染させる可能性がありますので、人に感染を広げないようにすることが重要です。
バスや電車などの公共交通機関や、集団生活を送る学校や会社などで、ウィルスを接触感染させてしまうこともあります。
公共施設や集団生活の場でヘルペスを予防するには、手洗いをよくすること、また小型の消毒液を使用して、こまめに手を消毒することである程度、防ぐことができるでしょう。

特にヘルペスは、自分が感染していることに気がついていない場合も多いため、キャリアである人が普通に日常生活を送っている可能性も高いので注意しなければなりません。

ヘルペスのイメージと言えば性器ヘルペス

性器ヘルペスは性行為で感染します。
性器に赤いただれや水泡が生じる場合があります。
性行為中に、粘膜部に擦過傷が出来ると、性器ヘルペスになってしまうこともあります。
口唇ヘルペスが性器に触れると、口唇ヘルペスの菌が性器に感染してしまう場合もありますので、カップルで感染しあうケースもあるでしょう。

また公共施設の中にある西洋式便座を使用する際は、性器ヘルペスに感染するリスクが高まりますので注意が必要です。
学校や職場、公共施設にある西洋式便器は、不特定多数の人が使用するため、性器ヘルペス感染者が利用する可能性があります。
そこで不特定多数の人が使うトイレを利用する場合は、便座消毒液を用い、必ず便座を消毒してから使用する習慣を身につけるようにしましょう。
あらかじめトイレに備え付けられている場合もありますが、ない場合の方が多いので、ポーチなどに消毒シートや消毒液を入れて持ち歩くとよいでしょう。

口唇ヘルペスと性器ヘルペスの細かい違い

口唇ヘルペスと性器ヘルペスはどう違うのでしょうか。
口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスI型という型で、性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルスII型という型を持っています。
同じヘルペスですが、原因となるウィルスの型が違いますので、ヘルペスが出来る部位に違いが出てきます。

口を覆う女性 口唇ヘルペスの原因菌に感染した場合は、口の周りにヘルペスが出来ていきます。
性器ヘルペスの原因菌に感染した場合は、女性の場合は、外陰や膣の入り口、子宮頸部部分に性器ヘルペスが出来やすくなるでしょう。
男性の場合は、亀頭や陰茎体部、包皮にヘルペスが出来る傾向があります。
他にもヘルペス菌が下半身の皮膚のどこかに接触感染することが原因で、お尻や太もも、肛門周辺に、性器ヘルペスが出来る場合もあります。

口唇ヘルペスも性器ヘルペスも一度感染すると、体内からウィルスを完全に消し去ることが出来ませんので、何度も繰り返してしまう可能性があります。
特に性器ヘルペスは一度、接触感染してしまうと、1年に6回以上も発生することもありますので、注意が必要です。
性器ヘルペスの場合、アルコールをいつもより多めに飲んでしまった場合や、生理中、陰部の皮膚が性交渉などで傷ついていたり、損傷がある場合は、性器ヘルペスになりやすい傾向がありますので、ヘルペスに一度でも感染したことがある方は、自分でも気をつける必要があるでしょう。

また口唇ヘルペスは、免疫力が低下している時や、疲れがたまっている時、強い紫外線を浴びた時、ストレスが溜まっているときに、ヘルペスが出来やすくなりますので、気をつけましょう。
キャリアがある方も、日常生活に気をつけることで、ある程度ヘルペスが出来るのを防ぐことができるでしょう。

性器ヘルペスの原因は、単純ヘルペスウイルスII型による感染だけではありません。
口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスI型から感染する場合もあります。

例えば口などに口唇ヘルペスを持つ人が、オーラルセックスをした場合など、接触感染した場合は、性器に単純ヘルペスウイルスI型が感染した後に、性器ヘルペスとなる場合もあります。
このように感染ルートが一つだけではなく、ヘルペスの患部が接触するだけで、ヘルペスを広める原因となるため、不特定多数の人と性的関係を持つことは危険な行為でもあります。

ヘルペスは、感染力が高いため、自分がもし感染している場合は他人に広める可能性がありますので、性交渉や接触感染は絶対に避ける必要があるでしょう。
またタオルや食器、寝具類など肌や口に触れるものに関しては、他人と共有しないようにしましょう。

口唇ヘルペスと性器ヘルペスでは、キャリアの数にも大きな違いがあります。
口唇ヘルペスの場合、ありふれたウイルスであるため、キャリア数が多いのですが、性器ヘルペスの場合は、キャリア数が少なく全人口の1割程度だと推測されます。

セックスを仕事としている娼婦などの場合、国立感染症研究所の発表では8割以上がキャリアです。
性器ヘルペスになると、最初はムズムズとした違和感があり、それがピリピリとした刺激のあるかゆみとなり、次に赤く腫れて水泡ができていきます。
水泡が出た後は、つぶれてかさぶたになり、治っていきます。
初感染後は、水泡がいくつも出来、なかなか治らないという方もいれば、水泡などが出来ずに、何事もなくそのままだという方もいます。
そうした場合は、数年後、免疫力が低下した場合に、軽いヘルペスが出来る場合もあります。

ヘルペスになってしまった場合は、赤い発疹ができたり、水膨れのような皮膚変化があります。
水泡ができた場合は、つぶして中の液体を出してしまいたい衝動にかられますが、この中の液体にはウィルスが含まれており、他の皮膚に感染する可能性がありますので、水泡はつぶさないようにしましょう。
また市販薬が病院で売られていますが、重篤化する場合もありますので、病院で診てもらった方がよいでしょう。

ヘルペスはきちんと完治しないと広めてしまう

病院 口唇ヘルペスや性器ヘルペスになってしまったら、他人にウィルスを広める可能性がありますので、完治させる必要があります。
もし、自分がキャリアである場合は、公共施設で他人にウィルスを広める可能性も考えられるでしょう。
ヘルペスになったかもしれないと異変を感じたら、病院を受診して完治するまできちんと治療を続けていきましょう。

治療を行う目的は、ヘルペスウィルスを他人に広めることをしないため、また自分自身もヘルペスを放置することで、重篤な身体の危機に陥らないようにすることです。
特に、初めてヘルペスウィルスに感染すると、大人の場合、悪化しやすい傾向があり、女性の場合、重篤化しやすい傾向があるからです。

性器ヘルペスの場合、性行為が可能になる年齢になってから、感染するため、大人になってから感染することで、重篤化しやすいので、特に危険です。
ヘルペスウィルスに感染後、ヘルペス脳炎となり、脳にウィルスが侵入する危険性もあります。

リンパも腫れますので、免疫機能が低下するため、ヘルペスウィルスに負けてしまい、ウィルスが脳にまで侵入してしまうケースもあります。
脳に侵入した後は、発熱や頭痛、意識障害、麻痺やけいれん、失語症などになる場合もあるでしょう。
ヘルペス脳炎は、年間300人以上が発症して、最悪の場合、死亡してしまうこともあります。

感染したと思ったらすぐに病院へ

病院での処方薬には、急性型の場合、内服薬で治療を行っていきます。
ウィルスを沈める薬を服用し続け、5日から10日ぐらいでヘルペスを完治させていくことができるでしょう。
ヘルペスは放置しておいても、2、3週間で次第になくなっていきます。
病院で薬を処方してもらった方が、発疹や水膨れなどを早く治していくことができることができます。
放置した場合よりも、病院で薬を使用して治していく方が、半分以下の期間で治していくことができるでしょう。ヘルペスの薬にはバルトレックスやゾビラックスなどがあります。

病院では、皮膚疾患などは薬でなおしていくことができますが、残念ながら体内に残ってしまったウィルスは一度感染してしまうと、身体の中から消えることはありません。
完治させることは出来ませんが、広めないように注意をすることはできます。

もし口の周りなどにヘルペスが出来ていれば、公共施設などに出かける時は、マスクを着用して出かけること、咳やくしゃみをする場合は、手で押さえることで、他人にヘルペス菌をうつすのを防ぐことができるでしょう。

繰り返し、何度も現れやすいので、性器ヘルペスが再び出てきてしまったら、男性は泌尿器科、女性は婦人科で治療をおこないましょう。
また一度ヘルペスになると、予兆にきがつきやすくなります。
皮膚がピリピリするような感じや痒みなどの予兆があれば、ヘルペスが大きくなる前に、病院を受診し、外用薬や内服薬などを処方してもらい、早めに治療を行うようにしましょう。

性器ヘルペスの場合は、ヘルペスが皮膚の表面に出ている場合は、性行為は行わないようにしましょう。
また不特定多数の人と関係を持つのではなく、特定のパートナーだけ性行為を行うようにすることで、感染を防ぐことができます。
またコンドームをつけて性行為をするなどすれば、パートナーに感染させる危険もなくなります。

ヘルペスは完治しない

ヘルペスは完治することはありませんが、キャリアになってしまった場合は、その後はうまく付き合っていくことが大切でしょう。
身体の免疫力が低下している時や、風邪をひいた時などに、皮膚に再び現れやすくなりますので、毎日、規則正しい生活をすること、夜更かしなどをせずに、十分な睡眠や休養を取ることが大切になります。

ストレスがたまると、免疫力が低下していくため、ストレスのたまらない健康的な生活を送るように心がけましょう。
また体調管理に十分に気を配り、ヘルペスにならないようにすること、ヘルペスになってしまったら、他人に広めないようにすることが重要です。