性病の無症状感染が増えている傾向にある

性病と言えば男性にしろ女性にしろ恥ずかしい病気というイメージが強いため、症状を自覚してもなかなか病院へ行かない人も多くいます。
この場合は性病であると自覚しているため、感染を広げないために様々な対策を取る人も多いのでまだ良いのですが、問題なのは無症状感染の場合です。

最近は、性病に感染しているにも関わらず何の症状も現れず、自覚のないまま感染を広げてしまっている無症状感染が深刻化していると言われています。
性病の種類によっては、患部が目視しにくい女性の場合80%以上の患者が無症状のままというケースまであります。
しかも厄介なことに、従来は十分な症状が現れて早期発見が可能だったのに、近年は症状が目立たなくなる無症候化が進んだ性病まで増加しつつあるので注意が必要です。

特に若い女性の場合、この無症候化の傾向が強くなっており、男性なら排尿痛など分かりやすい症状が現れる性病でも全く症状が出ないケースが増えています。
症状が出ないなら良いではないかと考えがちですが、無症状感染だからと言って安全というわけではありません。
放置していても自然に治ってしまうという保証はなく、感染に気付かず放置していると症状が悪化するだけでなく、パートナーなどに性病を移してしまうリスクもあります。

なぜ女性に無症候化が増加しているのか明確には解明されていませんが、男性と比べて症状を感じにくいというのは事実です。
女性の場合、男性と違って婦人科を受診するのに抵抗を感じる人も多く、自己判断で放置したり市販薬で治療しようとして悪化させてしまうケースが多いです。

性病はとにかく早期発見して治療を早く始めることが最も大切で、それが自分だけでなくパートナーのためでもあります。
自分が感染に気づかないままでも、パートナーに症状が現れれば自分も感染している可能性が高いので、一緒に診察を受けて治療を始める必要があります。
放置していると重大な合併症を招くこともあるので、油断せず治療するようにしましょう。

性病を放置していると不妊症になることもある

性病に感染しても、無症状だから特に不都合がないと言って治療を行わない人もいます。
もちろんこれは正しい対処ではなく、性病だと気づかない場合でも感染したまま放置していれば、パートナーに移してしまったり恐ろしい合併症を引き起こしてしまう可能性があります。
後悔しないためにも、性病を自覚した段階で早く治療を始めることが大切です。

性病を放置していると、女性でも男性でも不妊症という重大な疾患の発症リスクを高める可能性もあります。
男性の場合は性病の病原菌が尿道口から侵入することによって精巣にまで到達し、そこで炎症を引き起こすことがあります。
すると精子が通る道を塞いでしまい、精子そのものが作られません。

女性の場合も、同じように膣から身体の奥へ病原菌が侵入すると子宮頚管炎や子宮内膜炎、さらには卵巣炎など様々な場所で炎症を起こし、排卵を邪魔したり子宮外妊娠の原因になってしまいます。
妊娠中に性病にかかってしまうと更に状況は悪く、子宮や膣に炎症が起きることで流産や早産、赤ちゃんの発育不全など不育症を引き起こすこともあります。

不妊症も問題ですが、特に子宮外妊娠は女性にとって命に係わることもある深刻な症状なので注意が必要です。
非常に細い卵管などに着床してしまえば、受精卵の成長に伴って卵管が膨張し、ついには卵管が耐えられなくなって破裂してしまいます。
すると大出血が起きたりショック状態に陥り、最悪の場合亡くなってしまうこともあります。

性病を放置していることによって不妊症のような合併症が起き、命を落とすという最悪のケースが起きる可能性を十分に理解しておくことが大切です。
もちろん性病にかかった人全員がそうなるというわけではありませんが、早く治療するに越したことはありません。